戦闘機その3(38停止目)

 俺の人生には何もなく。
ただ延々と繰り返されていく無味無臭の毎日。
しかし、今の俺には魔法の時計がある。
少し昔に流行ったGショックのような時計だ。


 「洋子、このスカートやっぱり短すぎるんじゃない?
ちょっと、恥ずかしいよぅ。」
「大丈夫、大丈夫。それぐらいじゃないと逆にダサいって。」
いつもより、気持ち短めになったと思われるスカートから彼女の艶かしい太股がチラと見える。
学園の中でうぶで可愛いくおそらく処女と思えるくのいちのこの姿を見ると
俺の今まで保ってきた理性は軽くはじき飛んだ。
俺はGショックのボタンを押して、ストップウォッチを作動させる
すると周りの時間がピタと止まった。
俺は、ジャマな同級生を避けながら彼女に近づいていき、手始めに太股を触る
彼女は全く反応を見せず、少し残念だと思ったが
次の瞬間、彼女の艶やかな口元に目線は吸い取られ、俺はその唇を貪り
舌で彼女の口腔内を犯していく。
太股の手をケツに移動させ彼女のケツを鷲づかみにする。
小ぶりな彼女の肢体から容易に想像出来る可愛らしい尻肉を
俺の手はもみしだいていく。
片方の腕に一度視線を戻すとデジタル表示が23秒を過ぎたところだった。
俺はそろそろ時間かと気付き、心寂しく彼女の肉体から自分を遠ざけ
30秒前にいた場所に戻る。
ストップウォッチは30秒になると勝手に止まり
周りの時間が、また動き出した。

 くのいちは、口に異物感を感じ変な違和感も感じたがその正体はつかめなかった。
お尻にも何かを感じたけど、これが視線が突き刺さるってヤツなのかなぁ。
洋子にもらったのをはいてみた見たけど、男子の目線がイタイ。
なんかいつも無口な喪男君もキツイ目線でこっちを見てるし……。
やっぱ恥ずかしいから、明日はやめておこうかな……。

 俺は彼女を支配したというような征服感を感じた。
これまで影が薄いと思われていたかもしれないが、今日だけは違う。
俺は、あの女の口を奪ってやった。
一日30秒というのは実にツマラナイが明日の事を思うと心が躍る。
――明日は何をしてやろうか……

 俺は彼女がいつも登校の際に乗る電車に乗り込み、彼女を待った。
北口駅に着くとお目当ての彼女が乗ってきた。
俺は彼女の肉体のそばに立ち、電車が動き出したところで時間を止める。
そして、素早く彼女のパンツを下ろす。
そこにはまだ完全に毛が生えきっていない年相応には見えないワレメが見え
一瞬俺の時間まで止まってしまったような感覚に襲われたが、
今日はそんなことが目的ではない
俺は彼女のスカートを捲り上げ、ワレメと彼女の顔が入るように少々煩わしかったが
距離をとり、携帯のカメラでそいつの記録媒体に彼女の姿を焼き付けた。
名残惜しかったが、後は何をするでもなく彼女のパンツを戻し。その場から離れた。
違う車両に移ったところで時間が動き出したようだった。

 
 昨日は、罠を仕掛けおとなしくしていたが今日はその罠を発動させる日だ。
俺は意気揚々と学園へと登校した。
そして彼女の靴箱に手紙を投函し、俺は教室に入っていく。
教室にはまだ人がまばらで、今日起こる楽しみのため体力を温存しておくことにした。
目覚めるともうすでに朝の朝礼が始まっている。
彼女の方に一瞬視線を移すと彼女はそわそわした感じだ。
俺は少しだけ口元に笑みを浮かべ放課後まで時を待った。


 「あ…あの写真、ど…何処で撮ったの!?」
「内緒。クククククククククククッ。」
いつもと違う雰囲気の喪男君が不気味に笑う。私は少し怖く思ったけど
あの写真の恐ろしさには比べ物にならない。
「警察に訴えるから。」
「どうやって?そんな格好した覚えもないんだろ、
それに目に黒い線が入ってるじゃないか、君じゃないかもしれないだろ。ククク」
どう見てもこれは私だ。こいつの目から禍々しい物を感じる。
「ああ、そうだ。仮に君だとして。警察に訴えたらどうなると思う?
この画像を黒い線抜きでインターネットに公開して、学園のホームページのBBSに
画像を貼ったら面白いことになるかもね。ククク。」
一瞬私は気が遠くなりそうになった。
この男は、本気だ。そう思って私は、もう舌を噛み切って自殺しようかと考えた。
しかし、そんな思いも すぐに消される。
どうなったのかはよく分からないけど
私は変なものを口に入れられ。さっきまで後ろにあった体育倉庫の中にいた。

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