38停止目984(42停止目)

これわ旅の途中で酔っ払った胡散臭い糞外人に聞いてもいないのに聞かされた昔話ッスよ

 

むかしむかし、フランスのどこかその辺の適当な所の大きな街に、
それはそれは、まるで花のツボミの様な純粋無垢な青い輝きを放つ瞳をした、
金髪ツインテールのロリ系貧乳*二次元*美少女が住んでいました。
決して三次元ではありませんでした。決して三次元ではありませんでした。

その女の子の名前はフランソワーヌ・リリヒャッティ。
彼女は、それはそれは貧しく、両親も兄弟もいなくて、
毎日の食事を得るために、一人さびしく靴磨きの仕事をしていました。

今日も、一生懸命お仕事です。

「くつみがきは いかがですか〜?きれいに きれいにみがきますよ〜?」

貴族街の片隅で、行き交う貴族達に一生懸命呼びかけます。
ところが、まるで聞こえていないのか、
貴族達はそのままフランソワーヌの横を通りすがっていきます。

毎日こんなものですから、フランソワーヌは思わず、

「やってられないわ。くそきぞくどもめ。しねよ。まじで。おぶつにまみれて しね!」

と、思わず可愛らしい声で愚痴をつぶやいてしまいました。
ほどよく熟れた苺のような唇からまるで、「チッ!」と舌打ちが聞こえてくるようです。
無限地獄のような生活が彼女をそうさせるのです。

そんなこんなで、お客さんが来ないまま、すっかりお昼の時間も過ぎました。

とうとうやる気のなくなったフランソワーヌは、ちょこんと座り込んで
地面に落ちていたシケモクを吸って休憩することにしました。
けだるそうに煙にまみれていると、一人の紳士が声をかけました。

「くつをみがいてくれないかい?マァドモアゼィル。」

正直、やる気ないから帰れ、と言いたいフランソワーヌでしたが、
ここは、今日のごはんの為にも一仕事です。
紳士を椅子に座らせて、布で靴をゴシゴシ磨きます。

ゴシゴシ・・・ゴシゴシ・・・ゴシゴシ・・・・。

一生懸命、一生懸命磨きます。

ゴシゴシ・・・ゴシゴシ・・・ゴシゴシ・・・・。

ところが、いくら磨いても汚れは落ちません。おまけに、ひどく臭ってきます。
息が詰まりそうになりながらも、フランソワーヌは一生懸命磨き続けます。
そんなフランソワーヌを見下して、紳士はニヤニヤと嫌な笑みを浮かべます。
その様子に、フランソワーヌはもうカンカン!
その可愛らしい顔を、ストーブのように真っ赤にして、怒りで小さな肩を震わせました。

「しんしさま?」

「なんだいwww?マァドモアゼィルwww?」

「うふ・・・・わたくし もうがまんできませんわv こちらへ いらして?」

フランソワーヌは可愛らしくそう言って、その嫌な紳士を路地裏へと誘い込みました。

興奮し、期待した目つきで股ぐらをイキリ勃たせた紳士が路地に入ってくると、
落ちていた角材で、物凄い勢いで紳士の側頭部を殴りつけました。

ぶふぉん。 がつん。 ごぐしゃ。 ごひゅっ。

頭蓋骨がひび割れる音が路地に響いて、紳士は耳と鼻からどす黒い血液を撒き散らしながら
地面に倒れこみました。むせかえるほどの、鉄さびのような臭いがそこらじゅうに広がって、
血だまりが紳士を包み込み、激しい痙攣を起したあと、ついに紳士は息絶えました。

「クツみがきなんて やらずに はじめからこうすればよかったんだわ。」

フランソワーヌは、紳士の死骸を5〜6回靴のカカトで踏みつけたあと、
サイフとカバンを奪い取り、いそいそとその場から逃げ出しました。
警備隊に見つかったらとてもとても大変です。牢獄逝き→レイプ確定です。

フランソワーヌはサイフとカバンをもって、寝床である暗黒街へと逃げ込みました。
ここなら警備隊も近づかないので、とてもとても安心です。
おっかなびっくり。こっそり、こっそり。
底辺のクズどもにからまれないように、ゆっくりこっそり寝床を目指します。

寝床に到着したフランソワーヌは、さそっく紳士さまからの素敵なプレゼントを、
拝見してみることにしました。
まずは、サイフからです。焦る気持ちを押させて、あくまで冷静に、ゆっくり物色します。

ごそごそ・・・ごそごそ・・・・・ビクッ!

サイフを開けると、なんと、10万ゴールドものお金が、入っていました。
こんなお金をみるのは、5年ぶりです。思わず手が震えてしまいました。
フランソワーヌの顔に、笑顔が浮かんでしまいます。その表情は、天使の微笑みそのものでした。
このお金があれば、5ヶ月は食事に困ることはありません。

「ケンカとばくに ぜんぶつぎこめば あしたには50まんゴールドね」

次は、カバンの番です。焦る気持ちを押させて、震える手で、ゆっくり物色します。

ごそごそ・・・ごそごそ・・・・・ピキッ ピキピキッ!?

カバンを開けると、なんと、それはそれはとても高級な靴が出てきました。
これは、かなりの値打ちのものです。売り払えば、8万ゴールドの価値があるでしょう。
ところが、フランソワーヌの顔に怒りが浮かび上がってきます。その表情は天使そのものでした。

「あのやろう。わたしにわざと きたないくつをみがかせて わらってやがったのね。
 こんなことなら あいつのないぞうをひきずりだして きぞくがいにでもぶちまけておくべきだったわ。」

さっそく、紳士の死骸のところまで行って、ぶちまけようかと思いましたが、
ここはガマンです。やばい事に、足を突っ込んで人生を棒に振るのは、
5年前の出来事で、もうこりごりです。
気を取り直して、その綺麗な靴を、磨くことにしました。
綺麗に磨けば、もっともっと値打ちがあがるかもしれません。
フランソワーヌは、鼻歌交じりに、その綺麗な靴を磨きました。

ふんふん♪ふふん♪あふふん♪んっ んふぅ♪あっ・・・・ん・・・ふぅ・・・。

磨くたびに、快楽の波が全身を駆け巡り、その小さな口から生暖かい息がこぼれて、
全身が、小刻みに震えます。頬が赤く染まって、まるで可憐な一輪の薔薇のようでした。
眉をひそめ、半開きの口から愛らしい喘ぎ声を出しながら、フランソワーヌは靴を磨き続けました。

すると!突然、靴からもくもくっ!と煙が上がりました。
フランソワーヌはびっくりして、「きゃっ」と可愛らしい声を上げてしまいました。
思わず靴を投げ出して、しりもちをついてしまいました。
おそるおそる煙の立ち込める靴を見ていると、
なんと煙の中から、ちいさな羽のついた、ちいさな妖精が現れたのです!

「こんにちは。 おじょうさん。あなたがみがいてくれたおかげで
 このまほうのクツの のろいがとけて そとにでることができました。ありがとうございます。」

突然のことで、しばらくの間放心していたフランソワーヌでしたが、
はっと我に返り、その妖精にこう言いました。

「そうよ。わたしが たすけてあげたのよ。だから、あなたはわたしに なにか おれいを
 しなくてはいけないの。なにもなかったら いまこのばで いきたまま くいころしてやるわ。」

フランソワーヌのDQN的発言に対して、妖精は何か文句を言おうとしましたが、
めんどくさいので、やめました。こういうクズは相手にすると、よけいに面倒だからです。
妖精は、懐から時計を取り出してこう言いました。

「わかりました。おじょうさん。では、このまほうの とけいを あげましょう。
この、とけいは じかんを 30びょう だけ とめる ちからがあります。
 ただし、いちど だけです。おまけに、 わるいことにつかうと、おおきな わざわいが
 あなたを おしつぶす でしょう。 いらないなら べつに いいんだけど ね。」

と、妖精はその魔法の時計を、まるで「拾え」とでも言うように投げ捨てました。
同時に、フランソワーヌに軽蔑の眼差しを贈ることも忘れません。

妖精の態度に、半分キレかけたフランソワーヌでしたが、ここは何も言わずに、
その魔法の時計を受け取りました。一度だけとはいえ、時間を止める事ができるなんて、
人間が持つには強大すぎる力で、その強大な力は、ただちっぽけな人間が幾多の神々をも
越える事を可能とすることに、十分だからです。

「わるいことに つかわなければいいのね。 いただいておくわ。
 さっさと わたしのめのまえから きえなさい この げろ の はきだめ やろうめ。」

フランソワーヌはそういって、妖精に向かってペッペと唾を吐きかけました。
そうすると、妖精はさっさと飛び立って、森のほうへ帰って行きました。

フランソワーヌは、あの、ゲロの掃き溜め野郎がすっかりいなくなったのを確認すると、
時計を手に、自分の寝床をいったりきたり。ぐるぐるまわって、考え事を始めました。

本当に、時間を止めることができるのか。実験するにも、一度しか使えない。
どの程度の基準で「わるいこと」なのか。30秒で、何ができるか・・・・・。

約、120往復したところで、フランソワーヌの頭に、よいアイディアが浮かびました。
さっそくフランソワーヌは、靴と10万ゴールドと、時計を持って、
寝床から飛び出し、暗黒街を彷徨い歩きました。

暗黒街を彷徨い歩いて、1時間。フランソワーヌは、ついに目的の場所にたどり着きました。
途中、突然現れた男に男性器を見せ付けられたり、奇妙な液をぶっかけられましたが、
まぁ、割とぜんぜんOKです。特に問題はありません。
フランソワーヌがたどり着いたところは、暗黒街の中でも、とっても暗くて、
いわく付きの連中ばかりの溜まり場でした。
怖い顔をした男。妖艶な笑みを浮かべる娼婦に、呑んだ暮れじじぃ。
軍人くずれの、強そうな戦士。謎の東洋人。麻薬中毒者に特殊性癖をもった人。
いかにもヤバそうな連中が、たむろっていました。
そんな連中にじろじろ見られならも、胸を張って気丈に歩きます。
そこでフランソワーヌは、一人の男に声をかけました。

「あなたの かおと なまえは しっているわ。にがおえが そこらじゅうのかべに
 はって あったもの。 ころしの プロ なんでしょう?」
 
声をかけられた男は、ギロリと怖い目でフランソワーヌの体中を、
嘗め回すように視姦しました。

「おじょうちゃんの おまんこじゃ おれの ぶっといのは はいらねぇよ。
 しりの あな なら ちょうど ぐあいが いいかもしれねぇな。 ぐひひ。」

ふざける男に、フランソワーヌは言い返します。

「べつに わたしは あなたに ケツの あなを かすつもりはないわ。
 そこらの ブタ にでも つっこんでいなさい。しごとの はなし なのよ。」

そう言ってフランソワーヌは、10万ゴールドと靴を男に見せ付けました。

「わたしが、ゆびさした ひとを ばしゃ で ひきころして ほしいの。
 まえきん がわりに このこうかな くつ を あげるわ。
 せいこうしたら、さらに 10まんゴールドのほうしゅうを だす。おいしいはなしじゃなくて?」

男は、胸を張って答えました。

「いいだろう。そんなもの おれに かかれば かんたんな しごとだ。ついでに、
 じょうちゃんの けつの あなも うばいたいが、それはしごとがおわってからにしよう。」

こうしてフランソワーヌは、その殺しのプロを引きつれて、
貴族街へと向かいました。妙に殺しのプロが股間を擦り付けてきますが、まぁ問題ないです。

貴族街に到着すると、フランソワーヌはあたりをきょろきょろ見回して、
獲物をさがしました。できるだけ、金をもった貴族を狙います。
そして、行き交う人ごみの中に、一人の大きなシクルハットをかぶった紳士を見つけました。

「あれ を ばしゃで ひいて ちょうだい。ばらばらに とびちって
 かたちも のこらない いきおいで おねがいね。」

フランソワーヌはそう言って、殺しのプロに命令しました。
殺しのプロは用意した馬車に乗り、「ハイヨー!」と声をあげ、勢いよく馬にムチをいれました。
馬は、ヒヒーンと大きな声をあげて、馬車を引きずり勢いよく飛び出しました。
フランソワーヌの指差した紳士に向かって、バカラバカラと大きな音を立てて、
貴族街を突き進みます。紳士は、むかってくる馬車に背を向けて歩いていたので、気がつきません。

馬車が、物凄い勢いで紳士に近づいていきます。
紳士が、もうあと数秒で砕け散り、血と糞尿を撒き散らしながら
息絶えるギリギリのところでフランソワーヌは大きな声をあげて、叫びました。

「あぶないわ! しんしさま!」

そして、魔法の時計の、ボタンをクリック!

ねんりき、しゅうちゅう、びきびき、どかーん!
たちまちのうちに、周りにあるすべてのものが止まって、
貴族街からすべてのざわめきが掻き消えました。ただ一人、フランソワーヌだけが動けます。

フランソワーヌは、急いで止まった紳士に駆け寄り、
馬車に轢かれるか轢かれないかギリギリの位置に立たせました。
そして紳士を押し倒して、その体のうえにのしかかります。

そうしているうちに30秒が過ぎました。

馬車が物凄い勢いで、紳士とフランソワーヌの横を通り過ぎていきます。
馬車はそのまま何処へと行ってしまいました。
まわりにいた貴族達はその光景を見て、声を揃えて言いました。

「なんと ゆうかんな こ だろう。むすめが しんしを たすけたぞ。」

「あんな じぶんもあぶないのに とびだすなんて なんて やさしい こころの もちぬしだ。」

「ようじょたん はぁ はぁ。」

フランソワーヌが助けた紳士は、しばらく唖然としていましたが、
しだいに状況が理解でき、震えて、涙を流しながらこう言いました。

「しすべき うんめいをせおった ちっぽけな クソへいみんが ひっしに
 きぞくである わたしをたすけたのは こうきな わたしさえも
 かんどうさせるものが ありました。わたしは このかんどうをあたえてくれた
 きみに おれいがしたい!きみの りょうしんに あわせてくれないか?」

フランソワーヌはしらじらしく、答えました。

「おれいなんて いりません。あなたが たすかっただけで まんぞくです。
 それに・・・ わたし・・・ ずっと ひとりぼっち だったから。」

それを聞いた紳士の心は、感動で打ち震え、胸が張り裂けんばかりに
声を上げて、泣き出しました。

「そうか それは つらかったろう。 わたしは ぜひ
 きみのような すばらしい こ を ようしに したい!
 ぜひ わが ゴージャスやしき の いちいんと なってくれ!」

こうして彼女の計画は成功を収め、フランソワーヌは貴族の仲間入りになりました。
毎日、豪華な食事を食べて、綺麗なドレスを身にまとい、面倒な事はすべて召使いに任せて、
薔薇の花の香りの立ち込めるお屋敷で、優雅に、そして幸せに暮らしました。


めでたし、めでたし。


しかし、フランソワーヌの計画はまだこれで終わりではありませんでした。
彼女は内部から貴族社会を蝕み、平民達に戦う力を与え、歴史の影に隠れた
誰も知らない一人の革命家として、腐った階級社会に立ち向かい戦い続けるのは
また別のお話です・・・・・。

 おわり。

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