237その2(42停止目)

 私立超能力者育成学校、通称超学。
この世の地獄と言われるここに、新たな転入生がやってきた。
 その名はデラックス翔! デ ラ ッ ク ス 翔 !
 「この俺がデラックス翔だ! 今日から俺が超学のドンだ!」
 彼を囲む数百万人がヒソヒソ話す。
 「スーパールーキーめ!いったいどんな能力なんだ……」
 蜘蛛の巣を散らすようにデラックス翔に近づいてくる三人組……。
 「俺達は超学四天王だ! ドンを名乗るなら俺達を倒してからにしろ!」
 「いいだろう! だが、その前にどんな能力か教えてもらおうか!」
 「馬鹿が! 戦う前に能力を教えて弱点を教える馬鹿がいるわけないだろ!」
 「くっ!その通りだ!」
 「俺達はそれぞれが水、電気、炎を操る。すると爆発するぜ!
どんな能力を使うか知らないがデラックス翔ごときに俺達が倒せるかな?」
 「苦戦するぜ!」
 苦戦するが倒した。デラックス翔は時を止められるから楽勝だった。
 「負けた……デラックス翔……お前こそがドンに相応しい」
 「ちょっと待った!」
 そこにやって来たのは鮭弁部の部長、織田家康だった。
 「お前は誰だ!?」
 「他人に名前を聞くなら自分から名乗れ!」
 「いいだろう!」
 「私は鮭弁部の部長、織田家康だ!お前は部の存続に必要!
私に負けたら入部してもらうぞ!オセロで勝負だ!」
 そして、部の存続をかけた壮絶な戦いが始まった。
織田家康は巧みな頭脳プレイでデラックス翔を追い詰めたが、
デラックス翔は時を止めてコマをひっくり返すことで逆転した。
 「俺の負けだ! デラックス翔! だが、生ける屍拾うものなしだ。
お前はお前の道を行け!」
 「分かったぜ!」
 「デラックス翔!俺と勝負だ!
それと、鮭弁部の部室は完全に墓石た!」
 ナタを持った相撲部のデブがデラックス翔に襲い掛かる。
時を止めて回避してなかったら死んでいるところだった。
 「この国技野郎! どうして、こんな真似をするんだ」
 「デラックス翔、お前は強すぎる。人類の脅威なんだ」
 「そうだったのか……だが死ねないぜ!」
 「話しても無駄か。ならば死ね!」
 デラックス翔の悲しき勝利だった。
 「俺は生きているだけで罪なんだぜ!
山篭りををしよう」
 そして十ヶ月がたった。テレビニュースが言う。
 「地球に隕石がぶつかります。あと一日で地球は終わりです」
 「絶対に終わらせない!」
 そしてデラックス翔は隕石とともに宇宙へ消えた。
ありがとう翔!そのデラックスさは永遠に!
 終わり。

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